[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
SAVIOUR一章より。
「ーとまあ、お前が回復したら、だけどな」
「何言ってんだシロ、もう全快したぞ?」
「俺が寝てた三日で身体は治ったらしいな。でも、丸一年の時差ボケとかないのか?」
「それも含めて、だよ。そうだなあ…えーとミントちゃんだっけ?シロの弟子なら僕と手合わせしてくれないか?」
突然話を振られて驚くミント。遠くの木陰から二人の会話を聞いていたのだが、どうして気付けたんだろう、という驚きも含めて。しぶしぶと二人に向かって歩いていく。
「え…でも…いいんですか?クロ…さん?」
「うん、宜しくお願いするよ!」
その刹那、クロが一定の距離に飛び退くと、何やら念唱を始めた。
「ちょっとまて、クロ!ミントにまだ教えてない!」
その声を聞き、念唱を中断すると
「え?まさか人<ヒト>を弟子にしてるのか?」
とシロの耳元まで移動し、囁く。
「いや、魔人<マビト>だよ…多分。まだ覚醒めてないけどな。ともかくあいつにはまだ早いから教えてないんだ、考慮してくれ」
「魔法は禁止、か。了解。まあ、人に使ったら檻行き決定だからなあ…」
んー、と頭をひねるクロ
「そうだ、SUMOしよう!」
10本勝負、現在9勝連続でクロの勝利。様々な方法でミントを輪の外へ送り出していく。
「おいおい、弱すぎるだろ~!家に帰ってママのおっぱい吸ってた方がいいんじゃないの?」
「ぷちん」
あーあ、と事の成り行きを傍観するシロ。
(まあ、組手相手に俺じゃなくてミントを選んだ時点で完璧じゃないんだろうなとは思ってたけど…)
真価を図るためだとは思うが、知らないとはいえ、死別した母を挑発の材料に使われたんだ。
俺よりやっかいだぞ、ああなったミントは…。
続く
←クリック=ランキング↑
≪ 紅のヒロイン達 | | HOME | | 自己中と王子の決戦 ≫ |