「売り切れでーす。ありがとうございましたー!」
朝方に入国し、昼には商品がすべて売り切れた事を知らせるミントの元気な声が市場に響く。
「お疲れさん…」
「…無理しなくていいんだぞ。できることだけやれ」
今朝の山越えが効いたのだろう。ミントは杖でなんとか立っている状態であった。
「お前に倒れられたら困る」
「わかってるよ、愛想振りまいてればいいんでしょ!」
そう言うとミントは杖を振りまわして元気アピールと、満面の笑みでしろこの方へ向いた。
「しろこにはできないことだもんね!」
「それだけ減らず口叩けるなら大丈夫そうだな」
そういいながら杖を真っ二つにたたき割るしろこ。
「?なにしてるの!?」
「本人かどうか確かめる方法だよ。ミアケ団の事もあるしな。ほれ、このもう片方持っとけ」
"ミアケ団"で動揺したミントは投げられたもう片方の受け取りに失敗した。
「ごめん、ぼーっとしてた」
「?この棒、何かくくりつけてある…ってあれー!?シロ、シロどこー!?」
自身を通り過ぎた杖を見つけ出し、元の場所へ戻ったミントは愛称でその人物を呼んだ。
しかし反応がなく諦めた彼女はくくりつけられた布袋とメモに目を通すのであった。
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